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木材は伐採後200年間は強度が増し続けます。この木材の本質 を活かし、木造住宅の寿命を延ばすには、「温度や湿度に気を配り、害虫や腐朽菌を近づけない」ことが重要です(「建築物の寿命が低下するメカニズム」参照)。それで、実際、温度や湿度に気をつけないとどういう事態になってしまうのかを詳しく見ていこうと思 います。
木材そのものの寿命を縮めるのはもちろんのこと、湿気が高くなると、木材腐朽菌の繁殖を助長し、湿気を好む害虫が増えます。例えば、畳の含水率が12%を超えるころからダニが生息しはじめます。ダニが原因で喘息、アトピー、湿気によるリュウマチなど、家族の健康が心配になってしまいます。また、押入は床下と薄い板1枚でつながっていますから、床下の湿気が高いと、布団などにカビが生えてしまいます。さらには、廊下などの床板が浮いてきたり、キシミやガタまで出てきます。そして、シロアリももちろん、湿気を好む害虫です。

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全壊 |
半壊 |
軽微・無し |
アリ害・腐食あり
(58棟) |
75.9% |
10.3% |
13.8% |
| 不明(26棟) |
80.8% |
11.5% |
7.7% |
アリ害・腐食なし
(144棟) |
38.2% |
19.4% |
42.4% |
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また、建築物の維持管理を怠ると、地震などの災害に極めて弱い住宅になってしまいます。1995年4月26日の朝日新聞朝刊に拠ると大阪市立 大の宮野道雄・助教授、土井正講師らは、震度7の地域である淡路島・北淡町と神戸市東灘区で計900棟
以上の家屋を調査し、被害程度を屋根の種類、シロアリ被害・腐朽菌による浸食の有無、建物の古さなどと照らし合わせた。 288棟を調べた北淡町では、「アリ害・腐食あり」の五十八棟のうち、76%が全壊、「なし」の144棟では全壊が38%と半分だった。残りの26棟はすでにがれきが処理済みなどで、アリ害・腐食は不明だった。
709棟を調べた東灘区でも、「アリ害・腐食あり」(218棟)では、住居専用や店舗兼用の種別にあまり関係なく、全壊が93%と圧倒的で、半壊6%。これに対し、「なし」(421棟)では、全壊25%、半壊23%、軽微・無被害52%だった。屋根の種類では、重くなる土ぶきのかわら屋根で全壊が多かった。
宮野助教授の結論は「一般的に古い住宅は弱いが、シロアリ被害・腐食があると、建物の古さや屋根の種類、建物の用途にあまり関係がなく、被害が大きい。地震への強さは、補修と管理の状態に大きくかかわる」。
(1995年4月26日付 朝日新聞朝刊より抜粋)
このように、建物の維持管理を怠ると、住宅の老朽化は激しく進みます。地震が多い我が国では致命的ともいえます。全壊してしまってからもう一度家を建てるとなると、床下対策の比にならないほどの費用がかかり、そうでなくても、畳、じゅうたん、家具などが被害にあってから買い直すというのであれば、莫大なお金が必要になります。それを避けるための先行投資、それが「床下湿気対策」です。
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